著者は、あの茂木健一郎氏です。
では、早速ご紹介します。
特定の文脈でしか力を発揮できない人は、文脈が揺らぐや否や、たちまち不利益を被る様になります。そう言った意味では、部分最適だけ頭にある人は、非常にリスクが高い人生を送っていると言えます。大事なことは、最適解は無数にあるとを知るのです。
様々な状況に対応するためには、普段から状況に応じて、モードを切り替える訓練が必要です。要は、アウェーで戦う経験を重ねることでしか養えないのです。
アウェーだとホームとルールが違うため、最適解を探すのにホームとは別の頭の使い方が必要となってくるため、自分が新たなルールに合わせて変わるしかないのです。
苦痛を感じるのは、脳にとって決して悪いことではなく、歓迎すべきことです。つらいと感じているときは、簡単にできることではなく、さらなる高みを目指して新たな分野にチャレンジしていることだから、脳は確実に成長していると言えるのです。
ホームグラウンドで負荷が低いことばかりをやっていたら、脳はそんな楽な状態に慣れてしまって、あえて辛いことや面倒なことに挑戦しようという気力がどんどん衰えてしまいます。
だからこそ、思い切り失敗して傷ついた方が、その後の成長の度合いは大きくなるのです。
緊張は、外界との交流を遮断して自分を守ろうとしている状態です。脳が緊張すると、何か新しいことを吸収しようと思ってもなかなかうまくいかず、パフォーマンスが著しく低下してしまうのです。
ではどうすれば良いのか、リラックスして、かつ集中しているという状態を作り出すのです。これには、やはりアウェー戦をたくさん経験して場数を踏むことです。
特に失敗は、一回目はインパクトが大きいです。しかし、繰り返すことで自分の中の刺激はどんどん弱まる。勇気を出して失敗する経験が必要です。
初めてのことや不慣れなことを、日ごろから意識してやる。初めての経験が多ければ多いほど鍛えられます。
大事なのは、どこにいてもアウェーを常に探している、アウェーを感じていること。未知の世界で次々起こる予測できない変化を、ドキドキしながら楽しんでいる状態こそが、脳を活性化させる最高の環境なのです。
退屈を感じられるのは、脳がきわめて正常に反応している証拠です。もし、退屈も緊張も感じないというのは、平和なのではなく、きわめて危険な状態です。
自分を規定してしまうと、相手もそれを受け入れたうえで関係を築こうとするため、発展の機会がますます失われてしまいます。一番簡単で効果的なのは、いつもやらないことをやってみることです。
自分の主義主張をストレートに表現し、それを押し通す強さがない人は、確実に人生で損をします。自らその無限の可能性にふたをしてはいけないのです。
自分の脳を社会や会社とシンクロさせないで、独自にチューニングしていくことをデカップリングという。職場に漂う淀んだ空気などを無視して、言いたいことを言い、やりたいことをやればいいのです。
自分の可能性を最大限に伸ばして、好きなように生きられる自由を手にしている人は、例外無くこれ以上できない努力をしていると言えます。
「よく考えたほうがいい」という人は、「時間をかければ唯一の正解を発見できる」と思っているが、そんなものはありません。
大事なのは、素早く決断することであり、その後に生じる状況の変化を責任をもって引き受けることです。そのためには、自分なりの確信が必要であり、確信度を高めるためには、そのときの自分の気持ちや感情をモニターするのが効果的です。意思決定の機会を増やして訓練するのです。
人と会うときは、地位や肩書から判断をしないで、とにかく今目の前にいる人と誠意をもって向き合うよう心掛けることです。
「新しいことや不慣れなことをすれば、失敗するのは当たり前だ」と開き直るのです。もちろん取り組んでいる最中に、「初めてなんだから、この程度でも許されるだろう」と手を抜くのは論外。
現場で最大限の努力をして、それでも失敗をしたのなら、「結果は結果」と割り切ればよい。決して立ち止まらないこと。重要なのは、今の時点でベストを尽くすことであり、それさできれば反省は不要なのです。
とりあえず明日から、普段通らない道や普段入らないお店、普段注文しないメニューを頼んでみようと思います(笑)

結果を出せる人の脳の習慣 「初めて」を増やすと脳は急成長する (廣済堂新書)
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