ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

私が読んだ本のなかで役に立ちそうなものを紹介します

「超凡思考」を読んで

ライフネット生命保険の取締役会長の岩瀬大輔氏、司法試験で有名な伊藤塾の塾長であり弁護士の伊藤真氏の共著です。

お二人が交互にテーマについて書いており、覚えておきたい内容を紹介します。

 

コミュニケーションについて

コミュニケーションとは理性と感性レベルでの心の交流をうまくできるかに成否がかかっています。コミュニケーションを成功させるために必要なこと

  • 自分が相手の立場に共感する
  • 相手にも共感してもらう

下記を強く意識して、主体性をもって行動すること

  • 自分は何を得たいのか
  • 何を伝えたいのか

焦ってはいけない。違った個性を持った人間同士が理解し合い、上手にコミュニケーションを取るためには時間が必要です。

「コミュニケーションではゆっくりいそげ」

 

インプットを効果的にアウトプットさせるためには

インプットした情報をしっかりと自分に定着させるためには、意識的にアウトプットします。500 インプットにして 10 アウトプットするよりも、100 インプットして 50 アウトプットくらいを目標にします。

インプットの時間を減らしてでも、アウトプットの時間を多めに取るのがちょうど良いです。

 

魅力的な人になるには

スキルが少々足りなくても魅力があると、助けてくれる人、応援してくれる人が必ず出てきます。魅力的になれるかは、夢を語れるかどうかです。夢を語ることができて、それを伝える力があれば、夢は必ず叶うと信じています。

 

コミュニケーションとは

話し手としての心構え

コミュニケーションは、伝えたいことが伝わってはじめて成り立ちます。

コミュニケーションのためには、「自分はその場で何を伝えたいのか」を自分に問いかけるところから始めまする。内なる自分とのコミュニケーションの中で、伝えたいことの輪郭を明確にします。次に、どのように伝えればうまく伝わるかを考えます。

伝えるときは、「伝えたい」という意識をきちんと持って話します。このときは「何となく伝わればいい」とか、「分かってくれる人がわかってくれればいい」という相手任せでは伝わりません。これだけは必ず相手に理解してもらおうという強い主体性を持つことが大切です。

そういう意味で話し手側が「主体性」を持つことがきわめて重要です。

コミュニケーションの主役とは

自分が伝えたい内容は、相手が聞きたいことだけが伝わります。コミュニケーションの本質は、相手が聞きたいこと、知りたいことしか伝わらない点にあります。

コミュニケーションの主役は話し手ではなく、聞き手です。話し手のゴールは聞き手に「何が残るか、何を残せるか」で、聞き手に全てが委ねられています。

話し手はどうすれば良いのか

話し手は聞き手に「これは自分が聞きたい話だ」と思わせるのです。

聞き手が「その話こそ知りたかった」と受け止めやすい雰囲気や環境を作れる人が、いわゆる話し上手であり、コミュニケーションの長けた人だと言えます。

人に話すときは、目の前にいる人たちが求めていることを敏感に感じ取ることです。感じ取る力、察知するアンテナを研ぎ澄ますことが大切です。

まずは、受け手の思考のスピードに合わせて話すスピードを変えます。話すとき、聞き手が理解しやすいように「この人は何を話すのか」「次に何の話が出てくるのか」といった予測を受け手ができるように話を進めます。例えば、「今日一番お伝えしたいのは●●です。そのために3つのことをお話しします」「みなさんに伝えたいことは3つありますが、なかでも特に2番目が大事です。」といったように最初に目次を発表するのです。一つのテーマを話し終えたらポイントをおさらいして、次のテーマに移るなど工夫しています。

他に具体例を多用することが挙げられます。抽象的な概念を伝えて、具体例に変換します。時間を許す限り予行練習をして、頭の中で話しの全体像や骨格を繰り返しシュミレーションします。そこまで準備をしても、プレゼンテーションの場では、予定通りに進むことは無いと予め自覚しておきます。

話す内容を欲張らずに、情報に優先順位を付けます。「今回はこれだけ伝えられればいい」と予め決めて、途中で割愛すればいいのです。10 のうち 2 伝われば十分と考えるようにしています。

大切なことは、本当に伝えたいことを繰り返すことです。導入部でも本論でも、結論でも繰り返します。瞬時に消えていく話し言葉を使っている以上、相手の記憶に残すためにはとにかく繰り返します。大事なところは、とりわけスピードを落としてゆっくり話します。

話し手が信用されるためには

相手に「納得」して信用してもらうためにいくつかの要素が必要です。

  • 積極性・・・一生懸命に話している人の方が好感をもたれやすいです。
  • 社交性・・・これは節度ある態度、常識的な態度という意味です。服装やものごし、もちろん言葉遣いや身振り手振りなどにいたるまで。敬語の使い方一つを取っても注意を払うべきです。
  • 専門性・・・自信を持って話すためにも断定的な言い方になりがちですが、「そうはいってもこれは難しいですね」とか「こういいう難しいことを学ぼうとするみなさんの意識は高いです」といった言葉をはさむことで聞き手との距離は縮まるでしょう。シチュエーションと話す内容によって語彙を意識的に切り替えると個人的な魅力につながり、人間性や経験的知性によってより説得力が増します。
  • 客観性・・・独りよがりに聞こえないように、かつ相手に心から納得してもらうためには、いかに客観性を持たせられるかがポイントです。具体的なデータを示したり、具体例を出します。自分が話すことが別の立場の人から見たらどのように受け取られるだろうかという具合に、自分を客観視する冷静さは、コミュニケーションの場においても大切なことなのです。

聞き手の集中力を切らさないためには

緊張と弛緩のタイミングを意識的に作ります。緊張と弛緩をうまく繰り返すと、聞き手は楽に話しを聞き続けることができます。

そのためには、話すスピードとリズムが大切です。大切な事柄を伝えたいときはあえて太い低い声でゆっくり繰り返すと、受け手にも「ここが重要だ」と伝わります。

あえてリズムを崩して「間」をとります。滔々と喋った後、急に話を止めて沈黙する。すると受け手に集中力は「あれ?」と高まります。

キーワードや語呂合わせ、具体例はいい弛緩材料になります。「くすっ」と笑わせることができたら成功です。

「これはメモを取っておいたほうがいいですよ」とか、「レジュメの何ページの何行目を見てください」といった具体的な作業を促すのもメリハリになります。場合によっては動いたりといったジェスチャーもアクセントになるでしょう。

 

本の読み方

10冊の本を読むより1冊の本をじっくり、メモを取りながら読みます。たった1冊というのは非効率に見えますが、長期的に見ると確実に自分の中に浸透して効力を持っているのがわかります。自分がほんとうに価値観を共有できる本だけを繰り返し読む。どんなに遠回りに見えても気にせず、何度も読み込み、一冊丸ごと自分のモノにしてしまうのです。血と肉にするところまで自分に定着させるのがポイントです。

 

メモの取り方

新しい発想や考え方のヒントを得たいといつも問題意識を持っていれば、何気ない人の発言の中にも発見がありますので、メモを取ることになります。手を動かして、記録を取る結果、記憶にも残りやすくなります。こうして意識化・可視化することが大切です。

メモをとるときの黄金ルールは、聞いた瞬間「あれ?」と感じた疑問です。小さな疑問を一つずつ潰していくと、着実に実力につながります。「あれ?」と思ったら、必ず書き残しておきましょう。その疑問をすぐに解決しましょう。

第二は、具体例こそメモを取るべしです。具体例にこそ、話し手のオリジナリティが込められているものです。抽象的な原理原則はたいてい本に書いてありますが、具体例はその場限りです。

 

目標の先を考える

「合格後を考える」といった当面の目標の先を考えます。これによって、目標達成の持つ意味をしっかり認識できるだけでなく、モチベーションの維持に役立ちます。当面の目標を一つの通過点に過ぎないと相対化することによって、焦りや不安に邪魔されずに成果をあげることができるのです。

 

決断をする

価値基準に従った決断であれば、その結果がどうあれ、納得できるはずです。後悔をしないためにも、自分の原理原則を意識することは大切です。そうやって、原理原則を胸に抱き、その結果をきちんと自分で負う覚悟ができている人は、人間として大きく成長できるでしょう。

 

時間をうまく使う方法

時間をうまく使う方法として、自分を全く異なる環境に置いてみます。ボランティアや地域活動に足を踏み入れると、会社とは全く違う扱いを受けます。違う環境に意識的に自分を置くことで、自分を相対化できます。自分で異なる時間をあえて作り出すと、その経験は費やした時間以上に価値をもたらすことになります。

いつも時間に追われている人は、ただ時間を猛烈に消費しているだけです。むしろ時間が無いなかで、どれだけ自分の時間を区切れるか、異なる時間を作り出せるかが大切です。時間を追う側になると、人生はもっと豊かになるでしょう。

 

仕事にやりがいを見出すには

「今、与えられた仕事で一番になりなさい。それが日本一の弁護士になる早道だよ」

ネガティブに物事を捉えずに、今の自分を謙虚に見つめること。どんなことにも楽しさや喜びを見いだせる感性や価値観を身に付けることができれば、どんな仕事にもやりがいを見つけ出せるでしょうし、人生そのものを豊かにできるはずです。

不本意なことに自分の時間を差し出さなければならない局面もあります。そのときに、決して腐らないことです。腐って手を抜いたり、自分に絶望したり、周囲にあたったりするのではなく、目の前の小さいな山を確実に自分のものにします。

たとえ努力が報われないと思っても、その努力のプロセスは決してムダではありません。結果が見えないことに努力を重ねる過程に置いて、人は成長します。その結果は、直ぐに出なくても、必ず形になって現れます。そういう時間の使い方には意味があります。いつか自分に返ってくるものだと思います。

 

知識の精度を高めるには

80% の精度を 100% に上げる努力に集中すれば良いのです。このときは、決して新しい知識に手を出して精度 20% のあいまいな知識を増やしてはなりません。知識は量ではなく質、精度が大切なのです。

核になる盤石な基礎知識があるからこそ、勉強でもビジネスでも応用がきく実力者になれるのです。

 

集中力のオンとオフを切り替える方法

集中モードに入るきっかけとなる方法は人によって違うため、自分に最もふさわしい方法を見つけておくことです。

これは「自分を知る」ということです。こうして自分を知る人が、ここぞというときに力を発揮して、精度も速度も上げて取り組めるのです。

読書では分厚い本を目の前に、まず目次をしっかりと頭に入れます。全体の流れを理解しておくと、筆者の主張がより明確に早く理解できるからです。本の巻頭巻末にある「はじめに」と「おわりに」を先に読むことで、その本がどのようなスタンスで書かれたのか、何を描こうとしているのかといった著者の主張のエッセンスを予め把握でき、各論や細部に宿るメッセージも効率よく伝わってきます。

「森」を掴み、自分がやるべきことがはっきりしたら、その後はいかに集中力をもって目の前のやるべきことに取り組めるかです。

 

超凡思考 (幻冬舎文庫)

超凡思考 (幻冬舎文庫)