ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

私が読んだ本のなかで役に立ちそうなものを紹介します

「問題解決『脳』のつくり方」を読んで

問題解決のための脳の使い方を書いた本です。

早速紹介します。

 

 

ブレイン・ゲームに勝つ

7 つの「思考の致命的欠陥」に対する解決策

  • 結論を出し急いでしまう「飛躍」 ⇨ フレームストーミング
  • パターン化された思考にこだわる「固着」 ⇨ 反転
  • かえって物事を複雑にしてしまう「考えすぎ」 ⇨ プロトテスティング
  • それなりに良い答えで納得してしまう「満足」 ⇨ 合成
  • できるはずがないと思ってしまう「過少評価」 ⇨ ジャンプスターティング
  • 外部の意見ややり方を拒絶する「自前主義」 ⇨ 社外で開発されたアイディアを堂々と採用する
  • 自分で自分のアイディア握りつぶしてしまう「自己検閲」 ⇨ セルフ・ディスタンシング



結論を出し急いでしまう「飛躍」 ⇨ フレームストーミング

人間の思考を二つの主な回路に分類すると、ファスト(直感的で速い思考)とスロー(論理的な遅い思考)の二つに分類できる。

ファストの回路を生かしてスローの回路を改善し、結論を出し急ぐという脳の致命的な欠陥を修正できるよう頭を鍛える。スローをファストと同じように作動させる。

解決策は、フレームストーミング

フレーミングとブレインストーミングを組み合わせた造語。

フレームストーミングは、結論を出し急ぐという思考の欠陥を修正するための最良のツールとなる。ブレインストーミングの前に、フレームストーミングをしよう。毎回欠かさずに。

 

フレームストーミングの3ステップ

ステップ1 言語によるフレーミング

人は皆どうにかしてより良い答えを出そうと必死になるが、そのためにはまず正しい質問を見つける必要がある。良い質問とは、物事の受け止め方、考え方を変えるきっかけとなるような意欲的かつ実用的な問い、すなわち変化をもたらす触媒の働きをする問い

  • なぜ?(Why?)
  • もし〜だったら?(What if?)
  • どうすれば?(How?)

ステップ2 できるだけ多くの問いを見つけ出す

できるだけ多くの、「なぜ?」「もし〜だったら?」「どうすれば?」を見つける。質よりも量が重要。少なくとも、12か13くらい、できればもっとたくさん探そう。2桁を軽く超えるまでは考える。

ステップ3 最も良い問いを2つ選ぶ

問いを出し尽くしたところで、その中から少なくとも2つの問いを選び出す。ここからはブレインストーミングに移行する。今度は問いではなく、答えに焦点を合わせる。

フレームストーミングは結論を出し急ぐのを防ぐ強力な手立てにはなるが、エレガントは解決策を保証するものではなく、自分の頭脳を最大限に活用する可能性を高めるためのものである。

 

パターン化された思考にこだわる「固着」⇨ 反転

「人がパターン化した思考に陥りやすいのはなぜか?」

物の見方とは世界に対するその人独自の視点であり、人間は本能的にそれを頼りに世界を理解しようとする。ところが、物の見方とは目に見えず特定しにくいものであり、無意識のうちにそれを守ろうとする。
それを解決策するのが、反転の思考
固定的な現在の枠組みからの転換、すなわち常識をひっくり返して従来とは異なる新たな考え方を見出すことにある。

ステップ1 決定的属性をリストアップする

例:サーカス

道化師がいる、客引きがいる、多数のテントが張られている、陽気な音楽が流れている、大人気の呼び物が一つ、動物たちがいる、チケットが安い、子供の目を重視

ステップ2 それぞれの要素の正反対のものをリストアップする

道化師がいない、客引きがいない、テントは一つだけ、静かな音楽が流れている、同程度の人気の複数の呼び物、動物がいない、チケットが高い、大人の目を重視
ある概念についての現在の考え方や伝統的な考え方の対極から考えることにより、創造的に探ってみる価値のある方法を簡単に作り出せる点

ステップ3 正反対のものからフレームストーミンング、ブレインストーミングをする

例えば、会社を終焉に導く大きな苦難や試練、会社の弱点や失敗をリストアップし、リストアップしたそれぞれの項目が持つ潜在的インパクトの大きさに従って順位をつけてみる。そして個々の項目をターゲットとして、将来それらが実際に起こらないようにするための戦略を立ててみる。

 

かえって物事を複雑にしてしまう「考えすぎ」 ⇨ プロトテスティング

制約条件を無視することが「考えすぎ」を招く。資源が限られているからこそ創造的思考をできると考えるのが芸術家の特質だ。最小限の資源で問題を解決しようとするのが、常に最良の道なのだ。余剰資源に頼ったり条件を無視したりすることは、創造的思考を阻害するだけでなく考えすぎを招くことになる。

解決策:プロトテスティング

疑問を持ち、仮説を立て、それを試して思案すること

一つめは、仮説を引き出す質問

二つめは、その仮説が正しいかどうかを判断するテストを設計するシンプルな枠組み

仮説を明確にした後、「誤りがあっては困る仮説はどれか?」を問えばいい。

「話し合いが袋小路に入った時、あるアイディアが浮かんだ。様々な選択肢の中でどれが良いと思うかをクライアントに尋ねるのではなく、検討中の選択肢が間違いのない選択肢であるために誤りがあってはならないことは何かを尋ねることにしたのだ。結果は驚くべきものだった。それまで対立していた意見が、選択肢のロジックを理解するための共同作業に変わったのだ」

目指すのは、全ての仮定事項を見つけることではなく、最も大きなリスクを伴う最も不確実な仮定事項、つまり、うっかり事実だと信じてしまいそうな仮定事項を特定することだ。

仮説を検証するために実験を設計する

未来についての仮説を明らかにした後、それに誤りがないかを検証するための実験を組み立てる。

プロトテスティングの目的は、最もシンプルで迅速かつ安価に行えるテストを選定することにあるが、同時にそのテストはその時取り組んでいるプロトタイプの抽象度に最も合っている必要がある。

実験設計用のテンプレート

条件

誤りがあっては困る仮説のうち、誤りがある可能性が最も高いものはどれか?そう考える理由は?

仮説

学ぶべきことは何か?

未来の価値創造についての検証可能な信念は何か?

「(測定基準)が(大きく変われば)、(行動/能力)が(望ましい結果)をもたらすことを期待できる」

実験

仮説の検証方法は?仮説が正しいか否かを判断する基準となるのは何か?

 

できるはずがないと思ってしまう「過少評価」 ⇨ ジャンプスターティング

キャン・イフ・テクニックを駆使する

ある課題に対する最初の反応が「できるはずない」「〜だから不可能だ」といったものから、「もし〜ならば・・・できる」へ置き換えるのだ。

問題解決に向けた努力を続けるためには、「何のために」と「どのように」の2つが存在し、その二つが繋がっていることが必要だ。

「何のために」は努力する目的を、「どのように」は努力のプロセスを指す。両方を同時に焦点を当てることは不可能のため、「できるはずない」と思ったらどちらか一つを思い出すのだ。

「どのように」を考えるコツは、「目的を達成するためには何が必要か」を考えるのだ。

フレッシュ・スタート効果

誕生日やイベントや、年の初めに合わせて新たな目標を立てる傾向があり、時間的な節目がある方が、向上心がある行動を始めやすくなる。

90 分を一つのサイクルと考えて仕事をして、1日に数回のフレッシュ・スタート効果を挙げる方法だ。例えば、90分ごとに場所を移動しさえすればそれでいい。

 

自分で自分のアイディアを握り潰してしまう「自己検閲」

想像力やイノベーション、常識を打ち破る思考を抑圧する要因

  • 安全策を取る:内なる声に耳を傾ける
  • 自分の限界を知り、自分のことを後回しにする
  • 歴史を尊重し、常に過去に軍配を上げる

思慮がない人は、過去によって現在を過剰規定している。視点が固定化されてしまう。しかし、あらゆるものは変化しているし、視点が変われば同じものでも違って見える

より多くのことに気づくとき、私たちは文字通り活性化する。自分を取り巻くものに気づく能力が高まるのだ。新たなものに気づくことによって、今現在を生きることができるようになる。自分が知っているつもりでいたことを、本当は知らなかったのだと気づくこと。

自分の周囲で刻々と変化し続けるものを見逃さない高次の注意力が、自己検閲的思考を解決する鍵だ。

自分に対する呼びかけを一人称から三人称に切り替える(「私は大丈夫」から「マット、リラックスして」)と、心の中で自分から距離を置くことによってセルフコントロールを可能になり、思考が明瞭になってパフォーマンスが向上する。焦燥感や落ち込みも、一人称から三人称へ切り替えると減少する。否定的な思考から解放されて大局的な見方をできるようになり、集中力が高まり将来に目が向くようになる。

自分がストレスを感じている時、自分が根拠のない思い込みを二つしていることに気づくべきだ。一つは何かよくないことが起こるだろうという思い込み。もう一つはその良くないことが起こったら、この世の終わりが来るだろうという思い込みである。

まずは良くないことは起こらない根拠を3つでも5つでも、自分に示すのです。これによりストレスが軽減する。次に、それが実際に起こったとしてもひどいことにはならない根拠を3つでも5つでも自分で探す。

別の視点から見れば物事が違って見えることが分かったなら、即座に視点を変えるべき。

自分が抱えている問題よりも他人の問題の方が簡単そうに思えるのは、問題と自分との距離に原因があるかもしれない。問題と自分の間に少しでも心理的距離を置くことによって、創造性が劇的に高まる可能性があるのだ。

 

  • 問題のように見えるものは、実際には問題ではない。
  • 解決策のように見えるものは、実際には解決策ではない。
  • 不可能に見えるものは、実際には不可能ではない。

 

問題解決「脳」のつくり方

問題解決「脳」のつくり方

  • 作者:マシュー・E・メイ
  • 出版社:日本実業出版社
  • 発売日: 2017-07-06