ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

私が読んだ本のなかで役に立ちそうなものを紹介します

「やってはいけない! 職場の作法: コミュニケーション・マナーから考える」を読んで

著者は元リクルートの方で「伝説のトップセールスマン」と呼ばれ、『アントレ』の立ち上げなどをされた方です。

 

では早速始めます。

 

コミュニケーションとは

コミュニケーションとは、相手に自分が言いたいことを伝えるだけでなく、それによって相手が理解や納得をして、行動に移すまでのプロセスを促すための手段。

「この資料を明日の朝までにA4 1 枚にまとめて、メールで送ってくれる?」

と言い残して、自分は帰る。当然これは、相手から何も返事をもらっていないため、コミュニケーションが成り立っていないと著者は言います。

「この資料を明日の朝までにA4 1 枚にまとめて、メールで送ってくれる?このスケジュールでできますか?」

「はい、できます」

「では、お願いできますか?」

「分かりました」

ここまでやって仕事のコミュニケーションが成り立っているといえます。

 

「この仕事はあなたにしかできない」「仕事が捗るために全力で応援するよ」といった相手の気持ちが高まるような言い方や、納期は時間を明確に分かる表現にする必要もある。

 

自分がどのように思われたいのか

普段、職場で何気なく使っている言葉や接し方といったコミュニケーション全般によって、仕事上のキャラクターは必ず確定しており、多くの人には一つのキャラクターしか持っていないものです。だから、誰に聞いてもその人の特徴は共通していることがほとんどです。

自分のキャラクターによって自分のコミュニケーションが伝わっていなかったり、「良かれ」と思ってやったことが逆に裏目に出たりといったことが意外に多く起こっている。だからこそ、自分がどのように思われたいか、そう思われるために使っているコミュニケーションの取り方が本当に正しいかを検証する必要があります。

 

会社には口にしてはいけない言葉がある

相手を貶めるような言葉、人を差別するような言葉、集団行動の規律から逸脱するような言葉を口にしたり態度に出した瞬間に終わってしまいかねない。

暗黙の了解とされた言葉が、会社の中、職場においてはいくつか必ずあるはず。いった瞬間に、それまでの努力が全部失われてしまうということを、覚えておく必要があります。

 

「標準化された組織」の中での「独自性」

人間には「標準でいたい」という意識があります。「SABCD」と五段階評価があるとき、B評価で十分と考える人が多いということです。

なぜなら、人は基本的に他者との「類似性」を求めるからです。これは、人は自分とものの考え方や価値観が似ている他者に対して、より魅力を感じやすいというものです。

しかし、その一方で、人は他者との差異を求めようとする傾向もあります。なぜなら、人は誰しも他者とは異なるアイデンティティを持ちたい、ユニークでありたいという欲求も備えているからです。

人は「類似性」を持つことで集団の中で、他者と良好な関係を築きながら、その中で「独自性」を発揮することで自己のアイデンティティを確認しているのです。だから、自分を個性的だと思っている人の中には、本当に個性的な人はあまりいません。「少し変わっている」くらいの存在感であっても、自分が思うほど、標準からそんなに外れていないのです。

自分の個性を出したいなら、職場内比較での「独自性」を出すことが一つの手段です。例えば、

  • 「声が大きくて元気な」営業ではなく、エンジニアや経理部門の人
  • 財務分析力があり、リスクマネジメント力がある営業

特別な仕事ぶりではなく、職場内比較で独自性がある仕事ぶりを示す。社内の慣習から少し外れたこと、前例がないことなど、それくらいの差別化をしみてようと考えみます。

 

相手が「話をしたくなる」話題を準備する

話し合いの本題に入る前に、アイスブレイクをします。社内の人と話す時のアイスブレイクでは、やはり最適な話題は「仕事」に関することです。

例えば、

「大阪支店では今何が起きているのか」などを相手の部署について聞いてみる

「今作っているシステムのプロジェクトは順調なのか」と仕事の取り組みついて聞いてみる

このように、私はあなたがやっていることに関心・興味を持っていますよと聞いてみます。実際に何の興味も持っていなくても構わないのです。関心・興味を持っている「フリ」をして、話しかけるだけでよい。これによって、相手は「この人は自分のことをすごくよく分かってくれる」と思うようになります。ほんの 2、3 分でいいんです。

これをするとどうなるのか? 相手の気持ちを理解でき、お互いの関係がスムーズにいくはずです。その上で、本題に入れば、仕事もうまく進められるでしょう。

「最近、どうなの?」ではなく、もう一手間突っ込んで「社内ニュースで見たけど、こんな仕事をやってるんだっって?」と言うと、かなり印象が違います。一手間は、簡単に入手できる範囲の情報で構わないんです。

「私はあなたに関心を持っている」と感じさせるような姿勢を示すことです。「自分のことを見てくれている」「自分のことについて尋ねてくれる」と相手に思ってもらえる姿勢を見せることが重要です。

 

人は、自分の存在の認知のために、「ストローク(なでる、さする)」を必要としています。ストロークを得られないことは、自分の存在を無視されているのと同様です。

だからこそ、対人関係をスムーズにするために、自分から与えられる肯定的なストロークや、相手が欲しがるストロークを持っていたら、それを与えてあげることが重要です。

「最近すごく頑張っているね!」というよりも、相手が思う「自分の仕事ぶりのここを見てほしい」という部分を題材に話題を作るのです。特に、相手が大事にする仕事ぶり、数字に表れない努力が効果的です。そのためには、相手のことをよく観察して「この人のすごいところはどこだろう?」と考えて、相手のストロングポイントを自分なりに分析するのです。

「営業成績が一番だなんて、すごいですよね」と言うよりも、「営業をする上で、このような取り組みをされていると聞いたのですが・・・」と聞かれた時の方が嬉しくなって、色々話したくなるものです。

 

打ち合わせや会議での振る舞い

これが、その人の人間性やキャラクターを決定づける重要な要素になる可能性が高いです。

だからこそ、会議にやる気がないまま臨んだり、ルーティンワークな軽い気持ちで参加するのは慎むべきです。

「当事者意識」をしっかり持ち、「自分はこの会議に参加しているぞ」という意欲を前面に出して参加すること。「まさにこの場こそ、自分の存在を周りにアピールする重要な場面だ」と言う気持ちで、心して向き合うこと。

自分なりの役割を持って話をすることを心がける

人の意見に対する肯定的な発言をする

「今、〇〇さんのお話を聞いて、私もすごくいい案だと思いました」

「××さんの意見に賛成です」

色々な意見が出て議論が紛糾してしまった場面では

「要するにこの話題の本質は・・・」とまとめ役を買って出る。

「ここは、その事象に詳しい△△さんにも意見を聞いてみたらいかがでしょうか?」と他の適任者にパスを送るのも手です。

過剰に自分をアピールしようとしたり、自分の知識をひけらかすような発言をしたりする人は、周りから見ていてとても見苦しいもの。

 

上から目線の人への対応方法

上から目線の人とは、

「そういうことを言ってるから、ダメなんだ」

「君には分からないかもしれないけど」

と断定的に決めつけたり、「まだ努力が足りん」と頑張ることを強要したり、相手の経験や知識が不足していることを執拗に攻撃する人です。

 

こうした人への対処は、相手を称える言葉を返すこと

「どのような努力をすると、先輩のようになれるのですか」

「課長はいつから、今のように仕事をテキパキできるようになったのでしょうか」

このように返すと、矛先は相手自身に向きます。

上から目線で話す感情の底には、

  • 自分に自信がない
  • 相手と比べることでしか自分を評価できない
  • 優越感に浸りたい
  • 部下から見下されることへの恐怖心

上から目線の人は自分が見下されることが何よりも嫌いなのです。

だから、相手を勝たせる役に徹して、自慢という不安を吐き出せてあげて、「これで不安が解消できればいいんじゃないの」くらいの寛容な気持ちを持つようにする。