ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

私が読んだ本のなかで役に立ちそうなものを紹介します

ビジネスマンのための「手段の目的化を防ぐ」には

今回は少し趣旨を変えて、読書で学んだことを体系化してご案内をしたいと思います。

では何を体系化したかと言うと、

手段の目的化を防ぐ

です。

仕事で「手段が目的化している」と指摘されたり、聞いたことがある人は多いと思います。
私の周りでも、手段と目的の違いを分かっていない方が多いように見受けられます。恥ずかしながら、私もついこの間まで分かっていませんでした。

しかし、このブログを読んだ方はたった今からこの違いをはっきりさせることをできて、かつ仕事にも使えるようになるはずです。

以下、分かりやすくするため、【目的】と[手段]と括弧書きにします。

 

目次

 

【目的】と[手段]のそれぞれの意味とは?

ざっくり言ってこんな感じでしょうか。

【目的】・・・ 意図すること、究極的に叶えたいこと

[手段]・・・ 目的を達成するための方法、やり方

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「手段が目的化する」とは?

これは、ある事をやるとき、本来の【目的】を忘れて、その事を実現する([手段])ことがメインになってしまうことです。

例えば、【目的】が「利益を上げる」、[手段]が「経費を削減する」とします。

この状況で言うと、[手段]である経費の削減を実現することがメインになってしまうことです。

 

 

 

「手段が目的化する」のがなぜ良くないのか?

上記の例の続きで説明します。

[手段]が目的化すると、経費の削減を一生懸命行ってしまい、利益を上げるための必要な経費までも削減するという本末転倒な事態が生じる恐れがあるからです。

本来の【目的】は「利益を上げる」です。

利益を上げるための必要な経費までも削減したら、利益が下がってしまう可能性が当然出てきます。
【目的】の達成を忘れて、[手段]の実行ばかりに目を向けてしまうことを避けなければいけません。
大事なことは、【目的】を達成することです。だから、【目的】を常に意識して[手段]を実行する必要があるのです。

 

私がいた会社では下記のようなケースがありました。
【目的】従業員の仕事の生産性を上げる

[手段]労務管理をする

ここで、人事や総務の人たちは、従業員の労務を管理することを一生懸命やっていました。特に管理ばかりに目を向けており、

「どれだけコンプライアンス(法令遵守)を徹底しているか」

「上司が部下の仕事時間をどれだけ管理できているか」

といった管理をすることばかりを気にしていました。

本来は労務管理をすることによって従業員の仕事の生産性がどれだけ上がったかを気にしなければいけないはずです。

確かに、コンプライアンスや就業時間の管理は会社や従業員にとってとても大切なことです。

しかし、労務管理の本来の目的は生産性を上げることだったはずです。だから、労務管理によって生産性がどれだけ向上したのか、従業員がモチベーションを高くして仕事をできているかといったことの方がより大切なのです。

 

 

 

手段の目的化を防ぐにはどうすれば良いか?

やっと本題に来た感じがしますが、、、手段の目的化を防ぐためには、次の言葉を問いかけることです。

  • 「これは誰のためにやるものなのか」、「これをすることで誰を幸せにしたいのか」
  • 「これは何のためにやるものなのか」、「これをやることで何を実現したいのか」


例えば、ラーメン屋で考えます。

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  • 誰のためにラーメンを提供するのか → ラーメンを食べるお客様のため
  • 何のためにラーメンを提供するのか → お客様に幸せな気分になってほしいため

要は、「お客様が幸せな気分になるためにラーメンを提供する」と言えるわけです。

 

注意したいことは、「誰のため」と「何のため」を合わせることです。

  • 誰のためにラーメンを提供するのか → ラーメンを食べるお客様のため
  • 何のためにラーメンを提供するのか → お店の売り上げを上げるため

これでは、「お客様が売り上げを上げるためにラーメンを提供する」となってしまいます。
だから、「誰のため」と「何のため」を合わせて考えてみてください。

 

なぜなぜ思考よりも目的思考

「『なぜ』を 5 回問う。」とよく聞きます。よくいう「なぜなぜ思考」です。この考えは、何か問題が生じたときには有効です。

ミスや事故が起きた、システム障害が起きたといったときに原因を特定することに使えます。

「なぜこのようなミスが起きたのか」
「なぜ事故が起きたのか」
「なぜシステム障害が起きたのか」

「なぜなぜ思考」は過去を振り返るときに使う思考なのです。そこには原因が必ずあることが前提です。

しかし、起きた問題に対応するのではなく、新しい商品の開発、業務改善といった未知のことを対応するためには、目的思考が有効です。目的思考は未来を考える思考です。

例えば、新しい商品の開発は未来の思考です。
だから、

「なぜ新しい商品の開発をするのか」

よりも

「誰のために新しい商品を開発するのか」
「新しい商品を開発することで、何を実現したいのか」

の方が考えも前向きになると思いませんか。

当然、問題が起きたときにも目的思考を使えます。ぜひお試しください。

「誰のためにこの問題を解決するのか」
「この問題を解決して何を実現したいのか」

 

仕事をするときは、いつも自問自答したい言葉 

  •  「この事業は誰を幸せにしたいのか」「この事業は何を実現(達成)したいのか」
  • 「このプロジェクトを誰のために行うのか」「このプロジェクトでは何を実現(達成)したいのか」
  • 「この部署は誰のために存在しているのか」「この部署は何を実現(達成)したいのか」
  • 「この仕事を誰のために行うのか」「この仕事で何を実現(達成)したいのか」

 

 

この「誰のため」「何のため」は、ファンクショナルアプローチの横田尚哉氏の考えに基づいています。