ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

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目的をはっきりさせると手段を考えやすくなる

今回は、目的から手段を考える方法を解説したいと思います。

目的をはっきりさせると手段を考えやすくなります。

目的が分かることで、どのような手段を取れば良いのかが見えてくるからです。

 

先にこちらの記事を読んでいただくと、この記事の内容も頭に入りやすくなると思います。

www.verdancies.net

 

★目次

 

以下、分かりやすくするため、【目的】と[手段]と括弧書きにします。

  

【目的】が分かることで、どのような[手段]を取れば良いのかが見えてくる

何かをやろうとするとき、多くの方が[手段]からまず考えると思います。

例えば、次のように

「アプリのデザインを改良したい」

この ” デザインを改良する ” ことは、【目的】ではなく、[手段]です。

 

ここで、「手段の目的化」に陥らないための、質問をします。

  1. 「誰のために商品のデザインを改良したいのか」
  2. 「商品のデザインを改良することで何を実現したいのか」

1. については、商品なので、もちろん「使用者のため」にです。使用者優先の原則で考えます。

2. については、「簡単に使えるようにしたいため」とします。

 

ここで、「使用者のために簡単に使えるアプリにしたい」と【目的】がはっきりしました。

 

さらに、次の問いを考えます。

この【目的】を実現するためには、何が必要か

何をすることで、この【目的】を実現できるのか

 

【目的】に立ってこの問いを考えると、デザインを改良する以外にも[手段]があると思いつきます。

例えば、以下のように。

  • 使い方動画を Youtube にアップして、アプリからアクセスできるようにする
  • メニューの機能をつける
  • 必要な機能だけに絞った無料版を作る
  • アプリ内のボタンの名称を変える

 

【目的】から[手段]を考えることは、上に昇って見晴らしの良いところから、周りを見ることに似ていますね。

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【目的】は一つだが、[手段]は無数にある

次に考えたいのが、【目的】は一つだけれども、[手段]は無数にあることです。

【目的】が一つだから[手段]も一つと考えるのではなく、【目的】を達成するために[手段]をいくつ使っても良いと考えるのです。

 

ここで、簡単な例を紹介します。

ロールプレイングゲームでボスキャラを倒して平和を取り戻すことが【目的】のゲームがあります。

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平和を取り戻すことをできれば、ボスキャラを倒す必要はありません。ボスキャラを説得して仲良く暮らすこともありだと思います。しかし、ゲームではそんなあらすじはないので、ボスキャラを倒すことを【目的】とします。

このボスキャラを倒すために、主人公はレベル(経験値)を上げます。

仲間を作ります。

武器を持ちます。防具を身につけます。

呪文を覚えます。

 

最終的には、ボスキャラを倒せれば良いのです。
だから、仲間や呪文や武器を総動員して戦って良いのです。使える[手段]を全部使って良いのです。

もちろん、呪文を使わずに武器だけで戦う、武器を使わずに呪文だけで戦うのようなこともできるでしょう。

もう一度言います。

どんな戦い方をしても、ボスキャラを倒せれば良いのです。

 

ここで言いたいことは 2 つです。

  1. 【目的】を達成するために[手段]をいくつ使っても良い
  2. 【目的】を達成するために[手段]にこだわる必要はない

2. については、「どんな[手段]を使うか」ばかりに目が行きがちになります。このようなとき、「手段の目的化」に陥ってしまいます。

大切なことは、【目的】を達成することです。

「いくら手段にこだわるなとは言っても、お金、時間、リソースといった制限があるだろう」というのはごもっともです。
だから、複数ある中からその時点で最適な[手段]を選び、その[手段]が合わなかったら、[手段]を変えていくのです。
ここで言いたいのは、「ずっとこのやり方でやってきたから、このやり方を続ける」といったこだわりは必要ありませんよということです。

当然、倫理や道徳上問題があることや許されないこと、詐欺、不正、法律違反は[手段]に入りませんし、これらを[手段]として絶対に使ってはいけません。 

 

参考した書籍

今回の記事を書くにあたり、参考にさせていただいた書籍をご紹介します。

 

『正しく考えるために』 (講談社現代新書)  岩崎 武雄

「 X ならば Y である」という判断が成立する以上は、X という手段をとれば Y という目的を達せられます。しかし X 以外の他の手段を考えても Y という目的を到達できるかもしれないのです。

 

一つの手段が否定されたからと言って、その目的まで否定されてしまうというものではありません。一つの手段が否定されれば、我々は他の手段を考えれば良いのです。その目的が正しいものであるならば、できるだけ現実に適合した手段を選んで、何とかしてその目的の実現に努めるべきです。

 

我々は理想を常に追い求めながら、そのための手段を選ぶにあたっては絶えず現実を考慮しなければなりません。現実に最も適合する手段を選ばねばなりません。しかも現実は常に変化しています。したがって我々は手段に関しては絶えずこの現実の変化に対応して、常にそれを修正する用意を持ち合わせているべきです。一つの目的を実現するためには、現実に適合する多くの手段を考えるというのが我々が取るべき態度です。

 

『哲学のすすめ』 (講談社現代新書)  岩崎 武雄

目的さえ決まれば、すぐに具体的にどういう行為をすべきかということが決まってくるわけではありません。具体的な行為は目的を達成する手段であるということができますが、ある一つの目的が決まったとしても、それを達成するための手段は数多く存在しうるからです。それゆえ、手段について我々が考えるべきことは、多くの手段のうちのどれが最もよくその目的を達成させるかということでなければなりません。

 

 

正しく考えるために (講談社現代新書)

正しく考えるために (講談社現代新書)

  • 作者:岩崎 武雄
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 1972-07-28

 

哲学のすすめ (講談社現代新書)

哲学のすすめ (講談社現代新書)

  • 作者:岩崎 武雄
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 1966-01-16