ビジネスマンの皆さまへ捧げる読書日記

私が読んだ本のなかで役に立ちそうなものを紹介します

「真の顧客志向を生むプロダクトアウト戦略」を読んで (3)

 

引き続きこちらの書を紹介します。

 

過去の記事です。こちらもご参考いただけたら幸いです。

www.verdancies.net

 

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★ 目次

 


3W + 2H を問い直す

真のプロダクトアウトを成功に導くためには、著者は、3W + 2H の視点の重要性を説いています。

  • What = 提案内容
  • Where = 背景や状況
  • Why = 市場性と競争優位性
  • How = 実現可能性
  • How much = 投資効率

一番大切なのは、What です。何を提案しているのかを示すものです。
しかし、この What が無く、Where (What が生まれる分野・状況の説明、ほとんどの場合が一般論)が書かれている企画があるもの(こうした企画書が意外に多い)は、「企画」ではありません。

それはなぜでしょうか。

「うちも早くこの分野に参入しよう」とか「今流行っていて伸びそうな分野だからとにかく参入する」といった「右へならえ」を重視しており、マーケットが望んでいるものを提供するマーケットインの考えから抜け出せていないからです。

 

 

「顧客にとってのイノベーション」を狙うためには

 

積極的なニーズや大きな不満があるわけではないが、顧客がその製品やサービスに興味を失っている。価格が安いことくらいしか関心がない。そういった市場に、いかにイノベーションを起こすかが重要なわけだ。プロダクトアウトとは、競合他社に先んじるだけではなく、顧客にも先んじて、新たなコンセプトを提案することなのである。

 

 イノベーションといっても。。。。

と考えてしまいますが、著者はイノベーションは身近なところに存在すると言います。
例えば、顧客アンケートの結果で、1 位から 3 位に入るものでは無く、5 位以下の下位にあるニーズに、発想のヒントが隠れている場合があります。

このためにも、どれだけ顧客の立場になりきって発想をできるかにかかっています。
だから、最初に最重要な調査対象は「自分」であるべきで、市場調査の結果を失敗の言い訳にしてはいけません。

 

 

もう一つ重要なものが、編集力(情報の再構築の能力)です。ゼロから有を生み出すのでは無く、様々な情報を集め、分析し、編集するのです。

この編集とは、例えば、最近の消費傾向は「健康志向」であり、「自動車の排気ガスの問題」がニュースに取り上げられ、「掃除機に付いてまわる犬がくしゃみをした」といった細かいがちょっとした情報を集めて、発想を得ることです。

 

一見して何の関係もないような世の中の事象、トレンドに多くのヒントが隠されている。

 

 一つの商品には、世の中にある様々な事象や切り口(例えば、若者、危機感、ユニバーサルデザイン)が含まれています。

だから、競合製品とのスペック比較をしても意味はなく、発想を得るためにこそ普段の生活の中に注意を向けることが大切なのです。

「顧客にとってのイノベーション」を考えるためには、顧客からのストレートな情報だけに頼っているだけでは限界があるのです。

 

 

市場性を見るためには

広く、顧客一般に売れる商品などありません。

市場性を見る場合には、顧客のセグメンテーションが重要になってきます。誰のためにこの商品はあるのかという「顧客の顔」をはっきり見えるところに市場があります。

新たな顧客セグメンテーションを発見することで、成熟市場の中での成長市場を見いだすことも充分あり得るのです。

 

 

効率的よりも効果的へ

現在では、各組織が専門的に仕事をこなす上意下達な官僚組織よりも、各組織に自律性を重んじられます。これは、効率的な官僚組織とは異なる、効果的な組織といえます。


効率的に仕事をこなすといえば聞こえは良いです。効率的とは「ある仕事をできるかぎり正確かつ素早くこなす」とった意味が当てはまるからでしょうか。しかし、効率的では「何のためにこの仕事をするのか」といった仕事の目的は問われません。だから、やっても意味がない仕事も効率的にやってしまうのです。


しかし、経営環境、市場が変化するビジネスの現場では、効果的な組織が求められます。環境が変わったとき、条件が変わったとき、それに対応するために判断ややり方を変えて対応できる、こうした環境の変化からフィードバックした知識を活用でき、臨機応変な対応をできる組織にならないといけません。このためにも、権限が委譲された自立型組織こそが求められるのです。

 

 

真の顧客志向を生むプロダクトアウト戦略

真の顧客志向を生むプロダクトアウト戦略